抗精神病薬を服用している場合、体重が増える可能性があります。どんな薬で体重が増えるリスクが高いのでしょうか。副作用の場合どうすればいいのでしょうか。
体重が増える原因
ヒスタミンH1受容体とセロトニン5-HT2c受容体を遮断することで体重が増えると言われてます。
抗精神病薬は過剰に働いている信号を止めることで効果が出ます。しかし、本来止めたいところにピンポイントで作用することができないため、正常に働いているところのにも作用し副作用が出ます。
抗精神病薬
MARTA 様々種類のスイッチを止める
例 ジプレキサ(オランザピン)セロクエル(クエチアピン)シクレスト(アセナピン)
SDA 主にセロトニンとドパミンのスイッチを止める
例 リスパダール(リスペリドン)ルーラン(ペロスピロン)ロナセン(ブロナンセリン)ラツーダ(ルラシドン)
DPA ドパミン(セロトニン)のスイッチを軽く止める
エビリファイ(アリピプラゾール)レキサルティ(ブレクスピプラゾール)
ざっくりするとMARTAに該当する薬が体重増加しやすく、次にSDA、DPAの順です。
ただしMARTAの中でもシクレストは体重増加が起こりにくいです。
SDAの中でも受容体との親和性が異なるため薬によって体重への影響が異なります。
リスパダールがSDAの中では1番リスクがあります(MARTAよりは低い)
ロナセンとラツーダは体重増加が起こりにくいと言われてます。
体重が増えてしまったら?
先生にまずは伝えて下さい。薬による副作用で体重が増えていると医師が判断したら薬の変更、減量、中止が検討されます。
例えばMARTAのジプレキサが処方されている人はSDAのリスパダールへ。
SDAのリスパダールが処方されている場合は、別のSDAのルーランやDPAのエビリファイへ。
ここでは紹介してませんが、場合によっては定型抗精神病薬のセレネース(ハロペリドール)に変更になることもあります。
精神症状が安定している場合、様子見ることもあります。
痩せ型の人は体重が増えたか分かりにくいため必ず伝えて下さい。
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